講座11日目★

今日は、11日目となる市民後見人養成講座でした。
まず、福岡家庭裁判所飯塚支部書記官の垂山周平さんから、家庭裁判所の役割について講義していただきました。
初めにDVDを見て後見活動の概要についてを学びました。その後、家庭裁判所の組織、機能などについての説明を受け、成年後見と裁判所の関係について学ぶことができました。また、後見等開始審判申立事件の流れや裁判所が行う情報収集の話や後見人に選任されたらどんな仕事をどのようにしなければならないのかも教わり、これまでの講座の復習もすることができました。
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次の講座は、北九州市社会福祉協議会権利擁護・市民後見センター「らいと」所長の河原一雅弁護士に、成年後見人の心構えについてお話いただきました。
講義の前に4つのグループに分かれて事例検討を行いました。事例に出てくるAさんにはどんな問題があり、どのように方針を立てて関わっていくのかを話し合いました。河原さんからは、いろんな視点でAさんの生活を支えることができるように解説がありました。後見人は、本人の状況をしっかり把握し、生活全体をコーディネートしなければならないという話もありました。また、どこを誰にお願いするかを考えていくということから、改めて後見人としてネットワークを築いていく重要性を感じました。誰のための支援なのか、本人にとってよりよい支援とはなにかを常に考えながら、本人自らによる意思決定を支援する努力が必要だということを学びました。
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最後の講座は、NPO法人ちくほう共学舎「虫の家」事務局長の髙石伸人さんから、「いま、当時者支援について考える」というテーマでお話いただきました。無縁社会の闇についてや低下するいのちと人とのつながりについて等、現在の社会の状況についてお話がありました。その現在の社会で今よく使われている言葉「支援」について話をされ、ついつい私たちはパターナリズムになっていないかということを投げかけられました。パターナリズムは個人の行為の自由を干渉するもので、自己決定権を侵害してしまうとのという話に加え、私たちは支援しようとするとき、支える側は強者、支えられる側は弱者、と自然に思い込んでしまっている、そのことを自覚しておかなければならないということを強調されました。支援とはこういうものだという定義などなく、直面する困難に規定され、「聴く、頷く、手伝う、守る、闘う、立ち尽くす」などいろんなことがあるという話もありました。また、支援が目的とならにように、あくまでも、いのちや人権、自由、平等、共生、自立、平和などの実現のための支援であることを話されました。
そして、自由を奪い干渉することはしない、でも、「あなたのことが気になるんです」ということを言い続けることが大切だ(立ち入らず、立ち去らず)という話を聞き、改めて支援とはどうあるべきなのかについて考えさせられました。市民後見人ということだけでなく、今後地域の中での支えあい活動に関わっていただきたい受講生のみなさんと共有することができた貴重な時間となりました。
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次回は、24日(火)、いよいよ最終日です。振り返り、事例検討、閉講式を行う予定です。

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