今日は、2日目のフォローアップ講座を開催しました。
「あらためて支援について考える ~障害者が地域で生活するということはどういうことなのか?」というテーマで、NPO法人ちくほう共学舎「虫の家」事務局長の髙石伸人さんからお話いただきました。
最初に、「虫の家」は地域生活支援事業として行っているが、地域生活を支援するということがどれだけ難しいことなのか、いかに失敗しているかということについて、メンバーの方との関わり等を交えて話されました。
「虫の家」で生活をされていた重度の障がいをもつ方が、家族の関係もあり施設に入所され、帰りたいという気持ちをもちながら生きておられることの話があり、髙石さんはとても切ないと話されました。
そして現在の社会では、施設の介助する側(健常者)とされる側(障害者)の間に権力関係があり、それを相対化するためには、健常者が自らの健常者性(差別性)を日常の中で注意深く見つめていかなければならない、それはしっかり意識していないとできないけど、その意識が必要なんだということを強調されました。そして、地域で生活するためには当然に「介護受給権」の確立と制度の充実が欠かせないことも説明されました。
また、「自立」とは何かを説明され、重度障害をもつ人が地域で自立して生活するということは、人の手を借りながら生活するということを教わりました。その時に私たちは、常に助けられる側の切なさに、どこまで想像力を働かせることができるかが大切だということも学びました。「お互い様だよ」という言葉は、される側の人が言うことは決してなく、する側が言う言葉だというお話に、受講者のみなさんも頷きながら真剣に聞かれていました。
他にも、障害者運動の歴史についてのお話があり、脳性麻痺の方の団体「青い芝の会」や劇団「態変」の活動について、今当たり前にあるバリアフリーや公的なサービスは、こういった方々の一生懸命な社会への対抗、当然のことを求める取り組みがあったからこそ叶ったということを教えていただきました。
支援とはどうあるべきか考えさせられた時間でした。
次回の講座は25日(木)です。