
この本は、長い間、発達障害に関わってきた2人の精神科医 石川憲彦さんと高岡健さんの対談で構成されています。
お二人は、発達障害ブームとも言える昨今の流れに疑問を抱いておられ、本人の希望とは異なる他者の求める進歩や発達のために、診断と治療を押し付けられている現状が詳しく書かれています。
どんな人でも発達障害だとカウントすることができる時代であることや、発達障害について、脳の異常と判断できるわけではなく、肯定的に受け止めるまなざしや多様性に尊重するゆとりを学校や社会が失っているため、増加傾向にあると感じられているだけであると述べられています。
次に、薬を使わない治療法に触れ、石川さんは、子どもが騒いで眠れないという保護者がいたら、子どもに睡眠薬を飲ませるのではなく、親のほうに飲ませるのが基本だと言います。また、「ほとんどの投薬は、病気に効くのではなく、生活上の必要悪である」と語り、薬を処分する問題点にも触れられています。「毒になるから使わないほうがいい化学物質をあえて使うためには相当の理由がいる」という言葉には衝撃がありました。
また、不登校については、かつては、背景にいろいろな病気があるとされて、病気を治療することで解決していこうという発想があり、それを発達障害と結び付けていたそうです。けれど、それは間違っていて、自分で自分を取り戻すためのとても価値ある生き方であることが書かれています。ひきこもり支援事業を担当している私にとって、とても勉強になりました。
障害を異質なものとして分けて「私がこの子を理解してあげなければ」と考えるのではなく、「この子と一緒にいると面白いな」「こうすれば伝わりやすいな」と当たり前のように接していけるような環境が大事であり、そういう見方を周囲の方たちがしてくれるかどうかによって、本人の生きやすさは変わってくることを強く感じた一冊でした。(きはら)
カテゴリー: 地域
福岡県身体障害者体育大会のサポート
平成27年4月26日(日)に博多の森陸上競技場、クローバープラザ・アリーナ棟において、福岡県身体障害者体育大会が開催されます。この大会に嘉麻市から参加される選手の方々のサポートをしていただける方を募集しています。ぜひご協力ください。
日時:平成27年4月26日(日)午前8時~午後4時(雨天決行)
場所:博多の森陸上競技場 クローバープラザ・アリーナ棟
活動内容:視覚及び聴覚障がいをもつ方の誘導、車いすの方の補助等
募集人数:2・3名
募集締切:4月15日(水)
備考:当日は動きやすい服装でお越しください。当日は嘉麻市からバスによる送迎があります。また昼食は主催者側で準備します。
お問い合わせ・お申し込み先:かまボランティア・市民活動センター 電話0948-42-0751
ボランティア募集情報
間もなく春休みが始まりますね。本会で実施している障がい児日中一時支援事業では、春休み期間中に子どもたちと一緒に遊んだり、宿題の補助などをしていただけるボランティアさんを募集しています。
先日も、高校を卒業し、4月から大学への進学決まっている2名の方から、「ボランティアしたい」との連絡をいただき、さっそく活動できる日程を伺って、協力していただくことになりました。
このように、たくさんの方に関わっていただきたいと考えていますので、ぜひご参加ください。
≪日時≫
平成27年3月21日(土)~平成27年4月4日(土) 8時30分~17時
※日曜日は除きます。
※ご都合の良い時間帯だけでかまいません。
≪場所≫
嘉麻北日中一時支援事業所(嘉麻市鴨生339 嘉穂特別支援学校横)
嘉麻南日中一時支援事業所(嘉麻市上山田502-6 山田ふれあいハウス内)
≪内容≫
障がいをもつ子どもたちの遊び相手、宿題の補助
≪備考≫
動きやすい服装でご参加ください。また時間帯によっては弁当、飲み物をご準備ください。
お問い合せ先・お申し込み先 かまボランティア市民活動センター 電話0948-42-0751
金銭管理と支援について考える
今日は、自立支援センターうすいで行われた特定非営利活動法人ハートフルボイスの職員のみなさんの研修会において、本会事務局長木山が講義をしました。
グループホームや自立訓練施設として精神障がいをもつ方の支援をされているみなさんは、日々、利用者の方の金銭管理で悩みを抱えておられるということで、話をしてもらえないかという依頼をいただきました。
木山から、最初に、地域福祉権利擁護事業の成り立ちと現状について説明しました。

また、管理と支援について、パターナリズムとマターナリズム、医療モデルと生活モデル等、違いを話し、その境界線を常に意識して、権利擁護事業に取り組んでいることをお伝えしました。また、『支援は車の運転のように』ということ心がけており、速度と距離を大事にしながら、相手のことをしっかりみながら速度を考え、近すぎず遠すぎない距離で関わっていることも伝えました。

みなさんは熱心に聞かれていました。
最後に、今後、利用者のみなさんの金銭管理支援について、この事業を利用するどうかにかかわらず、一緒に考えていきましょうと話をしました。
市民後見人養成講座最終日
今日は、平成26年度第2期市民後見人養成講座の最終日でした。
振り返り、総まとめとして、本会事務局長の木山が講義を行いました。
改めて、平成12年度の介護保険制度と同時に、それまでの禁治産、準禁治産制度から成年後見制度に改正され、身上監護に重きを置くようになったこと、そのなかで市民後見人が必要とされるようになった流れ等を復習しました。また、嘉麻市社協が実施している地域福祉権利擁護事業、日常生活自立支援事業、法人後見事業に関してどのように取り組んでいるのかについての説明を受け、そのうえで、支援とはどういうことを言うのか、管理にならないように常に自分に問いかけながら関わっていかなければならないこと、パターナリズムに陥ってないか自己点検する必要があること、私たち福祉関係者は、治療する、正常に近づける医療モデルではなく、そのままのかたちを受け入れ、その方にどんなものが必要なのかを一緒に考える生活モデルの考え方に立たなければならないことなど、これまでの講座でも学んだことを、もう一度確認しました。
それから、申し立て時の問題を考える事例について、各グループで考え、発表しました。解説では、ほぼ100点の答えだと評価してもらいました(^O^)みなさんこれまで学んできたことをしっかり吸収されていました。

その後は、閉講式を行いました。
始めに、嘉麻市保健福祉部高齢者介護課池田巌課長よりご挨拶をいただき、熱心に受講されたみなさんへのねぎらいの言葉、また今後も活躍してほしいという希望が伝えられました。

そして、本会会長の村上から、お一人ずつ修了証を授与しました。
会場は拍手と笑顔で溢れました(*^_^*)

16名のみなさんとこの日を迎えることができて本当に嬉しいです。ありがとうございます。
来年度はフォローアップ講座を予定していますので、今後もよろしくお願いいたします。
また、受講生のみなさんとの出会いを大切に、この事業だけに関わらず、嘉麻市社協が取り組む地域で支えあう活動を広めていきたいと思います。
社協だよりクイズ
本会が発行している広報紙えがおに「社協だよりクイズ」のコーナーがあります。クイズの答えは、その広報紙を読んでいただければ、見つけることができます。 正解された方の中から、抽選で、毎月2名の方に千円分の図書券をプレゼントしています。 読んだ感想も添えて、ぜひご応募ください。





