「ほっとはうす」は、水俣市の中心街に胎児性・小児性水俣病患者がスタートさせた、障がいをもつ人を中心にした働き・集い・交流する場です。
午前中は施設内、ワークショップを見学をしました。建物を支える大きな木や壁紙は地域の方が贈られた気持ちの込められたもので、天窓から太陽光が射し、温かい雰囲気でした。新聞紙を用いたエコバック作りや、力強い書を見学させてもらいました。
午後は「ほっとはうす」水俣病から宝物を伝えるプログラムに参加させてもらいました。メンバーのみなさんから自己紹介があり、自身のことや家族のことついて話して下さいました。進行された施設長の加藤タケ子さんからは、自分のこととして、心で話を聴いてほしいとの話がありました。お一人お一人のメッセージから、水俣病や差別への苦しさ、生きづらさを考えさせられ、一言一言に胸が締め付けられました。胎児性水俣病で生まれる前に父を亡くした金子雄二さんの声にならない叫びを聞いたとき、涙があふれそうになりました。自分はたまたまこの時この場所に生まれてこなかっただけであって、もしこの場所に自分が生まれたらということを考えてこなかった、考えようともしなかった自分に気付かされました。そして、自分が豊かさを求めることで誰かを傷つけているのではないか、差別する側に立っていないか、毎日の暮らしの中で振り返り続けなけらばならないと感じました。