7月19日、クローバープラザで開催された令和元年度 生活福祉資金事務説明会に、職員2名が参加しました。
初めに、福岡県福祉労働部 保護・援護課の豊田広樹さんから、生活保護制度と生活福祉資金の連携についての話を聞き、生活保護の基本的なことを確認しました。
次に、本会のかま自立相談支援センター渡辺進センター長が、生活困窮者自立支援事業を受託してから出会った方々の相談を通じて、気づいたことや学んだことを、事例を交えながら話しました。
センターでは、①総合相談窓口として、全ての相談を断らない。②どんな状況でも相談者への支援をあきらめない。③解決につながるまで投げ出さない。という基本方針を掲げて、相談を受けています。
その中でも、相談援助のプロセスを大切しており、相談者の生活を想像しながら傾聴し、問題の性質や原因を明らかにし、支援計画を作成します。相談者が訴える困った状況と本当の課題は必ずしも一致せず、専門職としての視点を持って、相談員が課題を設定します。1人で抱え込まないよう、短時間のディスカッションや全体ミーティングの場で、見立ての共有や意見交換を行います。
経済的困窮と社会的な孤立は深く重なり合っており、単に経済的問題を解決しても本質的な課題解決には至りません。支援者として無力さを感じることはありますが、今まで関わりの薄かった機関等との繋がりができました。また、相談を受ける側には、多制度の知識も必要となります。
地域にはまだまだ出会えていない困窮状態にある方がおられます。もし出会えたとしても相談を受ける側にその意識がなければ通り過ぎてしまいます。「声なき声」は存在すると言う意識を持ち、「なんとかしなければ」という熱い想いと行動力が大切だと話しました。
午後からは、生活福祉資金の貸付と償還に関する事務手続きについて、要件や注意事項など、細部にわたって確認しました。相談者がどのような状況や理由で困っているのか、貸付で生活が改善でき、かつ償還が可能なのかをしっかりアセスメントしていくことが必要だと学びました。