長期化するコロナ禍での変化

昨年に引き続き、今年もコロナ禍でのゴールデンウィークとなりましたね。外出を控え、主に自宅で過ごした方も多くおられるのではないでしょうか。私事ではありますが、ここ1年間、友人とコミュニケーションは、メッセージやテレビ電話など、携帯電話の機能を活用したものが主となりました。昨年はどのような会話をしていたのか振り返ると、先が見えない不安を共有するネガティブな会話ばかりでした。しかし、今年は新しい趣味やどのようなコロナ対策を行っているかなど、前向きな話題も増えていることに気付き、少しは気持ちが変化してきたのかなと感じました。我慢を要する日々は続きそうですが、少しでも明るい気持ちで過ごせるといいなと思います。

新しい生きがいづくり

地域支えあい事業の利用者Aさんは、元気が自慢の90代。以前は車の運転をし、温泉施設に行っては顔なじみの方と交流したり、野菜を作りを楽しんでいました。1年前に免許を返納したことを機に外出が億劫になり、ほとんどの時間を家で過ごしています。また足腰の痛みもあり、野菜作りも少しずつできなくなっているそうです。
人との交流や無理なく身体を動かしたいとの思いから、在宅介護支援センターの職員にデイサービスを紹介してもらい、利用することに決めたそうです。「人付き合いは得意でないけど、自分なりに楽しめるといいなぁ」と話されており、デイサービスがAさんにとって、新たな生きがいの場となればいいなと感じました。

自宅で生活したい

私が定期的に訪問している、一人暮らしのAさんは、野菜づくりや料理を趣味とする、元気が自慢の90代。しかし、今年初めに車の運転をやめたことをきっかけに、毎日食事を準備することでさえも億劫になりました。「今まで通りの生活をしていきたいが、できないことが増えてくるかもしれない」と、不安な気持ちを話されました。
Aさんのように車の運転をやめたことで生活に不安を感じるようになったとの声をよく聞きます。
新型コロナウイルス の影響で今は開催できていませんが、協議体が再開したときには、誰もが安心して住み慣れた場所で過ごしていく方法を、みなさんと一緒に考えていけたらと思います。

気持ちの変化

本会で成年後見人として支援しているAさんは、脳梗塞や認知症を患っていますが、ご近所さんやヘルパー、訪問看護師にサポートしてもらいながら、在宅生活を続けていました。数ヶ月前からは、病状の悪化もあり、入院生活を続けています。
新型コロナウイルス感染防止のため、面会できない日が続いていましたが、先日久しぶりにお会いすることができました。以前は「長年過ごしてきた自宅で最期まで生活したい」と度々話されていましたが、「病院では、毎日お風呂に入れるようになり、常に誰かに見守ってもらえるので、安心して過ごせて良い」と、気持ちの変化を話されました。
今後はどこで生活をしていくのか、Aさんにとって1番良い方法を一緒に考えていきたいと思います。

幸せのおすそ分け

先日、Aさんのお宅を訪問すると、ペットボトルを花瓶がわりに、花が飾ってありました。Aさんは「この花は、少し前にご近所さんからおすそ分けしてもらってね。家に花瓶がなかったからペットボトルを花瓶がわりに飾ってみることにしたの。もらった時はまだ椿は蕾だったんだけど、今朝になると立派に花が開いたのよ。今日はちょっと憂鬱な気持ちだったけど、なんだか元気を貰えてよかったわ」と話されました。一輪の花が、Aさんを幸せな気持ちにさせてくれたエピソードを聞き、幸せな気持ちになりました。

私たちの役割

本会の権利擁護センターでは、月に1度、市民支援員を交えた会議を行い、金銭管理のサポートをしている方の情報交換をしています。今月の会議では、市民支援員として活動するAさんが「今年の秋から訪問しているBさんは、初めてお会いした時は緊張した様子でした。早く打ち解けられるといいなと思っていたのですが、3回目に訪問したときには「お金の管理を手伝ってもらえるようになってから、生活が安定し、自宅にテレビもつけられるようになり、嬉しいです」と笑顔で話してくれたので安心しました」と話されました。
Bさんが安心して生活できるようになったことで、表情も明るくなったエピソードを聞き、温かい気持ちになるとともに、私たちは利用者さんの生活を支える、重要な役割を担っているんだと改めて感じた瞬間でした。

日頃からの意識

先日、Aさんのお宅に伺い話をしていると、少しぎこちない表情をしていました。どうしたのか尋ねると「家に人が来ることはあまりないので緊張しています」と話されました。
私たちは、生活状況を知ることやできるだけ話しやすい環境で話してもらうことを目的に、自宅を訪問することが多くあります。また、「入って入って」と言い、リラックスした様子で話される人が多いこともあり、私自身、自宅を訪問することは相手のプライベートな空間に入るということであるという意識が薄れつつあることに気づかされました。
自宅を訪問することや話を聞くことを通じて、相手の生活エリアに入らせてもらっているという意識を日頃から忘れずにいようと感じたひと時でした。

いろんな価値観

先日、金銭管理のお手伝いをしているAさんの自宅に伺い、来月の予定を打ち合わせしました。
Aさん宅には、布団やエアコンがないため、購入しないか尋ねたところ「夏は暑いから、畳の上で寝ているよ。柔らかいところで寝るのは苦手だし、今は何の不自由もなく過ごしているよ。エアコンの冷たい風は苦手で、窓を閉めきると窮屈な気持ちになるから必要ない。今の環境が1番過ごしやすいんだよ」と話されました。
布団やエアコンは、生活するうえで必需品だと思っていたのですが、それはあくまで私個人の考え方であり、人それぞれ考え方や感じ方が違うんだと気付かされたひとときでした。今後も、相手の考え方や価値観を大事にしながら、その人にとって1番良い生活を一緒に考えていきたいと思います。

困ったときはお互い様

私が定期的に訪問している方で、とても助けられ上手な方がいらっしゃいます。
Aさんは、高齢なこともあり、日常生活の中で自分でできないことも増えてきたそうですが「通院時の送迎は、世話好きなBさんが、昔可愛がっていたCさんが、エアコンのフィルター掃除や電球の交換をしてくれる。困ったときは、周りの人が助けてくれるから、安心して楽しく生活しているよ」と、いつもとびっきりの笑顔で話してくださいます。
そんな明るいAさんの周りにいる方も、いつも楽しそうに笑っている様子を見て、みんなに助けられているAさん自身が、自然と周りの人を元気にしているんだなと感じました。
地域には、「本当は助けてほしいけど、人に頼ることは申し訳なくてできない」という気持ちをお持ちな方がいらっしゃる一方で、「誰かが困っていれば手伝いたいけど、突然話しかけると不審がられるかな」という気持ちをお持ちな方もいらっしゃいます。
「助ける、助けられる」という関係だけではなく、感謝をされることで嬉しい気持ちになったり、会話を交わすことで元気づけられたりと、「お互い様」という関係が広まっていくと、困った時に自然と助け合うことができるのかな、と感じました。

小さな楽しみ

先日、定期的に訪問しているAさんのお宅で「これを見て」と声をかけられ、「魚柳梅」という名前の小さな植木の花を見せてもらいました。「友人とつつじ祭りに行ったとき、この小さな花が気に入って買ったの。水やりをしたり、仕事に行く前に話しかけていて、それが毎日の楽しみになっているんです」と、笑顔で話してくださいました。可愛らしい花を見つめるAさんの表情はとても明るく、日常生活の中でちょっとした楽しみを見つけることは素敵だなと感じました。