平成30年度ひきこもりについての勉強会

3月14日(木)、かまひきこもり相談支援センター主催、ひきこもりについての勉強会を開催しました。嘉穂・鞍手保健福祉環境事務所 健康増進課精神保健係 保健師の塚本忍さんと飯塚市の元当事者の方をお招きし、『「ひきこもる」ことについてともに考える』というテーマで、ひきこもりの相談会の事例や元当事者としての思いを話してもらいました。
はじめに、塚本さんから、ひきこもりは病気ではなく、誰にでもなりえる状態であると話がありました。また、ひきこもりの状態にある方々が、強い不安や葛藤を抱えて過ごしている様子、ご家族がどう接していいのかと関わり方に悩んでいることなど、ひきこもり相談会の事例を通して教えてもらいました。家族への対応として、安心してひきこもることの環境を作ることや本人への叱咤激励や批判忠告はやめ、良き相談相手(聞き役)になることが大事ということを学びました。
元当事者の方からは、「ひきこもる」選択をしたときは、とてもきつくて、何が原因なのか考える余裕がなかったこと、ひきこもることで自己防衛や自殺回避をしたことなど、経験を通して思うことを話してもらいました。その中で、親子の価値観の違いについて、お互いに話す時間を作るなど、お互いの価値観の違いを認め合うことの大切さを教えてもらいました。
参加者からは「元当事者の方の話を聞いて勉強になった」「家族の支援が大事なことが分かった」「今ある姿を受け止めることの大事さが分かった」などの感想がありました。
ひきこもるという状態をご本人やご家族だけの問題とせず、地域のみなさんと一緒に考えて、地域全体で見守っていくという視点を、これからも学び続けていきたいと思いました。