東峰村災害支援52日目

本日(9月1日)をもちまして、東峰村災害ボランティアセンターでの活動は終了いたしました。
ボランティア受付終了後、災害ボランティアセンターが社協のボランティアセンターに移行するセレモニーが行われ、東峰村社協会長と村長が時折声を詰まらせながら、ボランティアさんに感謝の言葉を述べられました。
その思いが詰まった一言一言は、ボランティアの皆さんに確実に届いているようでした。

本会は、発災直後の7月6日から東峰村の支援にかかわらせていただき、たくさんの方との出会いやつながりを持つことができました。このことは、今後の活動にとってかけがえのない宝物だと思います。
また、嘉麻市からもたくさんの方が東峰村でのボランティア活動をされ、「私も嘉麻市民ですよ」と声をかけられるたびに、心強さと誇らしさを感じました。
東峰村と同様に隣接する朝倉市は、まだまだ支援の力を必要としています。
市民の皆様のご支援、ご協力をお願い申し上げます。

夢を語ると

今日は、ある調査のために、関係者以外は通行止めの道路を抜け、夜峰山の登山道を走り北側の地区に伺いました。

ここは、日頃見ている夜峰山の裏側になるところで、先月の豪雨による水害が最も大きかった所です。

路肩が緩んでいる所、今にも大きな岩が落ちてきそうな所を抜けながらの道中。また、初めて見る土砂災害の源の山の荒々しさに度肝を抜かれました。

大木が小枝に様に、岩石が小岩に様に流れ落ち、川の流れを変えてしまうほどに積もっており、どちらが道でどちらが川なのかわからない箇所もありました。

image

現地に着き調査の依頼主の方のお話を伺ったのですが、被害の甚大さとは裏腹に将来に向けての前向きな計画や構想を語られる力強い口調に聴き入ってしまいました。

「現実は起きてしまったこと。希望や夢を語ることで力が湧き楽しくなってくる。だから、今がやれている。もっともっと、夢を見て語りたい。」という言葉には、「南阿蘇の人は決して負けていませんよ」のメッセージが込められているように思います。

「支援」などと簡単に口にする私のおこがましさが、いとも簡単にさらけ出された思いでした。

帰りの車窓から眺める夜峰山は、そんな私を笑っている様にも、また「お前も負けるな」と励ましてくれている様にも映りました。

 

立野サテライト再開へ

大雨による土砂災害が発生し、立ち入りができなかった立野地区へ続く道路が復旧したので、ボランティア活動を再開するために、今日(7月29日)、現地調査を行いました。

山あいの集落は、多数の家屋に室内、室外を問わずに大量の土砂が流れ込み、その光景に言葉を失うほどでした。

国道沿いで飲食店を営む自宅兼店舗を訪問した時に、ご主人が店先の植木の手入れをしているところでした。挨拶を交わし、敷地内を見せていただいたところ、道路側はご自分で片付けられており、「側面もやろうとしたけど、一人じゃ無理やった。」とスコップが無造作に置きっぱなしの状態でした。

「水が出るようになって、この道路が開通したら、また、店をやりたいので力を貸して欲しい。ここだけを手伝ってもらったら、あとは自分でやれるので…」と、作業を中断した10平方メートルほどの敷地を指差されました。

さらに「俺たちが元気を出さないかん。負けられんけんね」という言葉に胸が熱くなる思いでした。

その後数件の調査を終えて、ボランティアセンターに戻り再開に向けての協議を行い、取り急ぎ23日に優先順位をつけて活動を行うことになりました。道幅が狭く軽トラックしか入れないところが多く作業も大変かと思いますが、数多くのボランティアさんのご協力をお願いいたします。

南阿蘇支援竹田ベースキャンプ70日目

南阿蘇村に来るようになって、今日で70日目となりました。長いようでアッと言う間の日々であったと感じます。村内から周囲を見渡すと雄大な山並みに囲まれ、豊富な水源と清流、まさに自然との共存、共生の地だと思います。image

中でも標高913メートルの夜峰山は、南阿蘇村河陽に位置し村の人たちにも馴染みの山ですが、今般の地震と水害で爪でかいた様に山肌が削り取られています。

今日活動したお宅は、豪雨時に床下一面に流入した土砂の撤去でした。家の方の話だと大雨が降るたびに夜峰山の土砂崩れを警戒して避難指示が出されるそうで、シンボルの様な山に対する複雑な心境が察せられました。

15人のボランティアさんが床下に入り土砂を掻き出す人、出された土砂を運搬、廃棄する人、土砂で汚れた床を拭く人などに分かれ、狭所での作業にもかかわらず手際よく進められていました。

image

その他、明日入所説明会が行われる長陽地区の仮設住宅56軒の清掃や使えなくなった家財、家電の処分など7件の活動ニーズに対して41人のボランティアさんにご協力をいただき、その内26人が竹田ベースキャンプからのボランティアさんでした。

image

 

また、阿蘇広域消防によるブルーシート張りの活動など、予定していた全てのニーズに対応することができました。ありがとうございます。

明日もボランティアセンターは予定どおり行います。ご協力をお願いいたします。

南阿蘇支援竹田ベースキャンプ69日目

今日の南阿蘇村は、昨日に増して気温が高く、炎天下の作業となりました。

通常は、火曜日と金曜日はゴミ集積所がクローズのためにボランティアセンターも休止していることもあって、今日は30人の募集に対して5名のボランティアさんに活動していただくこととなりました。

先月の豪雨で近くの川が氾濫し、土砂が家の中まで流入しその量は大人の膝に高さまでだったというお宅の庭の土砂を撤去する活動ですが、3日間継続してるものです。人数が少ないということもあり、私も同行させてもらって土砂かきをしました。

最終的には2トントラック4台分になり、庭全体に堆積していた土砂すべてが取り除かれましたが、トラックが入らないところの作業は、中継地点を作って積み込まなければならかったり、水を含んだ黒土は粘土状になって作業の効率と体力を奪うものでした。

明日も床下の土砂の撤去や畳の処分など水害によるニーズへの対応が主になると思われます。水分を十分にとっていただきながら無理をせずに行っていただきますようお願いいたします。

image image

 

南阿蘇支援竹田ベースキャンプ68日目

今日は、30℃を超え真夏のような暑さの中、35人のボランティアさんが、8件のニーズに延べ45人の活動を行っていただきました。そのうち、竹田ベースキャンプからのボランティアさんは、24人でした。

ベースキャンプからのボランティアさんは、午前8時30分頃には到着され、9時前にはマッチングを終え活動に必要な資材などの準備が整っていました。

ニーズの大半は、先日の大雨で発生した土砂災害によるもので、土砂の撤去や使えなくなった家財などの処分です。しかし、食器や家財を処分する際には、付着した泥を洗い流さなければ集積所で受け入れてもらえないため、土砂の中から引きあげたものを一つ一つ丹念に洗われていました。

北海道から来られた方や東京から実家のある大分に帰省されて参加された方など、熱い思いとパワーのおかげで、8件のうちに7件が完了しました。ありがとうございます。

明日はゴミ集積所はお休みですが、土砂の撤去は活動が可能なため、35人の方のご協力を求めています。

image

南阿蘇支援竹田ベースキャンプ57日目

今日の南阿蘇村災害ボランティアセンターは、今にも雨が落ちてきそうなどんよりとした朝を迎えました。当初の予定どおりボランティア活動の受け付けは休止でしたが、ブルーシート張りのニーズがたまっていることから、日向市消防職員会議の皆さんにお願いすることにしました。

昨日の活動で土嚢を使い切っていたので、本会職員と中津社協職員さんとの二人で活動に間に合うように約30袋を準備しました。

その後、本会職員は5人の消防士さんに同行し、午前2件、午後1件のブルーシート張りの活動を終えました。正午前ごろから激しい雨が降り出し、屋根に上る消防士さんの足元も滑りやすく、非常に悪いコンディションの中でしたが、慎重にかつ手際よく作業を進められていました。

状況に合わせて、ブルーシートの張り方も柔軟に変えていく中でとても印象的だったのが、一人の発案に対して、全員に意見を求め、ほかに良い案がないか、あるいは理解が共通のものなのかを確認したうえで作業にかかられていることでした。

経験や年齢に関係なく全員に聞くことによって、効率的で安全な方法を取り入れ、全員が同じ目標に向かおうという「チームワークの条件」のようなものを感じました。

この3日間、消防のみなさんの活動に同行させていただき、私たちの仕事においても大切なことをたくさん学びました。ありがとうございました。

IMG_0283