一人暮らしのAさんは、いつも「娘に連絡するが全然電話に出ない。帰っても来ない」と寂しそうに話されます。しかし、先日Aさんの自宅を訪問したところ、娘さんから素敵な贈り物が届いていました。
Aさんは、未開封の段ボール箱を冷蔵庫に入れたままにしていたため、一緒に中身を確認すると、小分けされた手作りのおかずがたくさん入っていました。
1つ1つチャック付きのポリ袋に詰められており、おかずの名前の他、電子レンジで何分温めたら良いかまで書いてありました。
また、お金を用途ごとに仕分けるためのクリアポケットも一緒に入っていました。
遠く離れていても、父親を想っているということが贈り物を見て伝わってきて、Aさんも嬉しそうでした。
月: 2020年3月
いざという時に
先日、1人暮らしのAさんが、体調を崩し受診したところ、治療が必要な病気が見つかり、急遽入院することになりました。貴重品以外は着の身着のままだったため、着替えやタオルなどが揃いませんでした。幸いなことにレンタルが可能な病院だったため、最低限のものは揃いましたが、いざというときのために日頃からの準備が大切だと痛感したそうです。
お一人暮らしの方は、2〜3日分の衣類や下着、タオルや歯ブラシなどをバックに入れて準備しておきましょう。また、日頃から使う眼鏡や携帯電話の充電器、保険証や薬などは、すぐに準備できるよう、メモに書き起こしておきましょう。
住い探しの難しさ
最近、市営住宅や賃貸アパートを強制退去になったとの相談を受けることが増えました。
住まいを見つけるとなると、保証人や緊急連絡先の確保、仕事が安定しているかなどを求められることがほとんどです。しかし、本会に相談に来られる方の中には、家族や親戚とのつながりが途絶え、収入も不安定で、すでに消費者金融の借り入れや携帯電話の未払い等があり、保証協会の審査に通らない方もおられます。
市内に空き家はたくさんありますが、家賃保証や万が一のトラブルも想定され、貸す側のリスク管理も重要視され、住まい探しのハードルはとても高いと感じています。
極限状態に陥る前に、相談につながることができるような方法を、考えていきたいと思います。
人生の教訓
先日お会いしたAさんは、人生の教訓として、3つのことわざを大切にされているそうです。
1つめは、「人を呪わば穴二つ」。人に悪いことをしようとすると、自分の身にもそれが返ってくるという意味です。
2つめは、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」ということわざ。これは、知識や徳を積んだ人ほど謙虚であるという例えです。
3つめは、「一匹の馬が狂えば千匹の馬も狂う」で、一人の行いが、他の人の行動を駆り立ててしまうとの意味があるそうです。
Aさんから「これはあなたも覚えておいた方がいいよ」と教えてもらい、今回意味を調べてみました。
地域に出ていくと私にとっては人生の大先輩ばかりで、人として大切なことを教えていただくことも多々あり、とても勉強になります。
ひきこもり家族の会
寄ってこハウスでは、自宅中心の生活を送る家族をもつ方々が集まって、普段語ることのできない思いや気持ちを共有する家族の会を、月1回行っています。秘密厳守や相手を否定しないなどの決まりをつくり、コーヒーやお茶を飲みながら、自由に話し合っています。同じ思いを抱える方がいらっしゃいましたら、かまひきこもり相談支援センター(42-0751)まで、お問い合わせください。
嘉麻市認知症家族の会「こころ音の会」休止のお知らせ
嘉麻市認知症家族の会「こころ音の会」は毎月第4土曜日に開催しており、3月28日に行う予定でしたが、会場の都合上、休止をいたします。
同会は、認知症の方を介護しているご家族が集まり、今抱えている悩みや不安を話して、解決に向けてお互いに考えていく場です。事前申し込みは必要ありません。お菓子やお茶を飲みながら、お話してみませんか。
来年度は曜日を変え、毎月第3水曜日の13時30分より行います。ぜひご参加ください。
年金日までどう過ごす
数年前からセンターで相談を受けているAさんは、年金をうまく使うことができず、周囲の人へ助けてもらっていました。時にはお金を借りることもあり、少しずつ金額が嵩み、返済が難しくなっていきました。ついには、病気も重なり、どうして良いのか分からなくなったそうです。Aさんと一緒に何が原因なのかを考え、金銭の管理をサポートしてもらうことにしました。
今後は、次の年金まで、どうやって生活するのか、いろいろな方法を探っていきたいと思います。
3月の協議体について
3月に予定していた協議体は、新型コロナウイルスの感染予防対策のため、開催しないことになりました。4月以降の予定につきましては、改めてお知らせします。
振り返りから学ぶ
令和元年度 生活困窮者支援に関する研修会
に参加しました。
午前中は、大分大学福祉健康科学部講師の川村岳人さんが、「社協が生活困窮者支援を行う意義や役割」をテーマに話されました。
育ってきた環境や経験によって、人それぞれに価値観は変わるため、自分の価値観で善悪の判断をしてはいけないことや自己責任論を追求するのではなく相手に寄り添った支援が大切であること、さらには、社会の中に居場所や役割りを見つけ、生きていく意欲が持てるような支援が必要であることを学びました。
午後からは、「社協の強みを活かした生活困窮者支援のあり方について」をテーマに、本会のかま自立相談支援センターと福智町社会福祉協議会から事例を発表し、4つのグループごとに支援方針を話し合いました。
少ない情報の中から、様々な着眼点で課題が整理され、私自身が見えていなかった課題や援助方法に気づくことができました。複合的な課題を抱え切迫した状況で出会い、様々な機関の協力を得ながら、一つひとつの課題を解決したケースでしたが、今研修会を通して、客観的に振り返ることができました。
心配ごと相談中止のお知らせ
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、3月11日(水)と25日(水)の心配ごと相談を中止することとなりました。
皆さまにはご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。