世代を超えて語る憲法・安保法制の話

今日は、NPO法人ちくほう共学舎『虫の家』で開催された、第37回・筑豊民塾に参加しました。
「続 世代を超えて語る憲法・安保法制の話」というテーマで、事務局長の髙石伸人さんが進行され、4名の発言者の方が語られました。
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それぞれ所属しておられる団体等で感じておられることを伺いました。
FYMの渡邉晶さんからは、ある講演を聞いたのがきっかけで憲法について学ぶようになり自分の問題として考えるようになったこと、平和だと思ってきた生活が脅かされると感じ、FYMの活動を知って参加するようになったことの話がありました。憲法12条の、この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならないとあるが、自分は国民として努力しているだろうかと問いかけ、憲法を大切に思う理由をまわりの人に伝えていきたいと言われました。
浄土真宗本願寺派僧侶の田中大信さんからは、命が大切だという話があり、殺すぞという相手にどう対応できるか、憲法9条が大事だと言える自分を大切にしたいと言われました。
米軍基地を引き取る福岡の会の里村和歌子からは、安保法制以前の問題として、日本の安保体制を考えなければならないとの話があり、平和を支援しながら日米安保体制を支持し、沖縄にどれだけの負担をかけているかとの問題提起がありました。9条と安保体制の矛盾から、押しつけるばかりでなく本土で真剣に考えるべきだと語られました。
NPO法人ちくほう共学者『虫の家』の古野勝さんからは、自分のみえないところで傷ついてる人への想像力がどれだけ働くかが大切であり、他者認識について考えなければならないとの話がありました。
最後に髙石さんから、今後もみんなで議論しながら、ふらつきながらも自分の立ち位置はどこにあるか考えていきたいとの話がありました。今回の筑豊民塾でも様々な取り組みをされている方と出会い、いろんな話を伺うことができ、こうしてみなさんと意見を交わして自分で考えることが大切だと改めて感じました。

かま自立相談支援センター研修会のご案内

「刑務所を出所した方が、地域の一員として生活していけるように…」~深めよう 司法と福祉の連携~

かま自立相談支援センターでは、様々な理由で生活に窮する方々の相談を幅広く受けつけています。その中で、これまでかかわりの薄かった更生保護に関する相談に対応する事になりました。刑余者の方が地域で生活していくためには、住まいや仕事を見つけなければなりませんが、仕事を見つけるとなると現実は厳しく、採用する側の理解も必要となってきます。また、仕事に就くことができず住居もなければ、再犯に至る可能性も高くなることが考えられます。

そこで、今回の研修会では、更生保護の問題について学びながら、誰もが排除されない地域社会の実現に向けて何が必要なのか、また私たち一人ひとりに何ができるのかを、市民のみなさまと一緒に考えていきたいと思います。ぜひ、ご参加ください。

日時:平成28年2月29日(月)

13時~16時20分(受付12時30分~ 開会13時~)

会場:夢サイトかほ 文化ホール(嘉麻市大隈町1228-1)

第1部:13時10分~14時40分 講師 福岡刑務所 分類審議室 福祉専門官 中川 典子さん

第2部:14時50分~16時20分 講師 法務省 福岡保護観察所 飯塚駐在官事務所 上席保護観察官 北川 皇史さん

申込先:かま自立相談支援センター  ☎(0948)43-4751

チラシは下記からダウンロードできます

クリックして28229.PDFにアクセス

ひな祭りに向けて♪

今日は、ふれあい・いきいきサロンなかますにおじゃましました。中益公民館に入るとすぐみなさんが集中して作業されている光景が…☆
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とっても可愛らしいひな飾りを作られていました。
残念ながら出来上がる前に帰らなければなりませんでしたが、また見せていただけるそうです♩どんな作品ができたのか楽しみです(o^^o)

第1回 福岡県ひきこもり者支援実施社協連絡会

今日は、第1回 福岡県ひきこもり者支援社協連絡会がありました。会場は、現在本会がフリースペースとして利用している寄ってこハウスでした。
かまひきこもり相談支援センターからも2名参加し、県内11社協14名が集まりました。
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近年、不登校や自宅中心の生活を送っている方、そのご家族を支える取り組みが県内社協においても広がりつつあります。
支援担当者が取り組みを進めていく上での悩みや課題を共有することでつながり、情報交換することを目的に開催されました。
はじめに、出席者の自己紹介と各社協の取り組みを説明しました。
その後は、それぞれ抱えている悩みや課題を中心に意見交換をしました。
「社協ができることは少ないけれど、困りごとを抱えた方と何ができるのかを一緒に考えていくという姿勢が求められている。」「地域のまなざしが、困っていることすら言えなくしているのではないか。」などの意見がありました。

本人の気持ちを尊重することや時間をかけて信頼関係をつくっていくことの大切さを感じ、これから生かしていきたいと思いました。

グ~の会で映画鑑賞

今日は具島公民館で開催された、ふれあい・いきいきサロン『グ~の会』におじゃまし、初めて映画を上映しました。
大好評で、みなさん「久しぶりにこんなに笑った」と言われ、楽しまれました。
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昼食の後はまた別の映画を見て、ゆっくりとした時間を過ごされました。
来月は月末に花見をする予定だということで、「桜の季節からもう1年が経つね」と振り返られ、思い出話でも盛り上がっていました(^O^)

第3期市民後見人養成講座11日目

今日は稲築住民センターにて第3期市民後見人養成講座11日目を開催しました。
1コマ目は新グループホームぼくらの家準備室長の山本真理子さんから精神障がい者の理解というテーマでお話いただきました。精神障がい者の定義や歴史、精神障がい者の現状、統合失調症やうつ病の方の障がい特性について学びました。
2コマ目は特別養護老人ホーム初花施設長の百枝孝泰さんから対人援助の意義と基礎というテーマでお話しいただきました。成年後見制度における対人援助について、対人援助における信頼関係の重要性について説明がありました。
全ての人の自己実現・自己決定の権利を尊重し、その人らしい社会生活の実現のために本人の最善の利益を目指して支援を行っていくことが重要であること、相談援助を行っていくうえで信頼関係を構築することでより良い支援を行っていくこと、信頼関係の構築のためには円滑なコミュニケーションが不可欠であると学びました。その後実際に隣に座った人と演習を行いました。
その中では、一方が立った状態で、座っている方に話をすると、威圧的な印象を与えかねず、目線を合わることが大切なこと、また話をしている方に対する聞く側の表情や相づちなどがいかに大切であるかを実感することができました。
3コマ目は2コマ目でのコミュニケーションについての説明がありました。コミュニケーションのポイントとして、自分の話し方、相手の話を聴く姿勢とその応用について、相談援助における技法について学びました。
今回学んだことを、仕事の上でも、また日常生活にも生かせるよう、見つめ直したいと感じました。

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次回は2月23日(火)最終日です。

カップラーメンを寄付して頂きました。

軽費老人ホーム稲穂園と特別養護老人ホーム第二稲穂園から、かま自立相談支援センターへカップラーメンを100個ずつ寄付して頂きました。
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当センターでは、生活に窮する方々の相談を幅広く受け付けています。その中で、今日食べる物がない、年金が出るまでの間生活が苦しい等の相談があり、昨年6月にフードバンク事業を立ち上げています。
今日いただいたカップラーメンは、フードバンク事業で有効に活用させていただきます。ありがとうございました。

今月の一冊

社協だより「えがお」No.120に掲載している今月の一冊を紹介します。
『14歳からの戦争のリアル』
著者:雨宮処凛(あまみや かりん)
出版社:株式会社 河出書房新社
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この本には、著者の雨宮処凛さんが、戦争をそれぞれの立場で体験された8人の方に取材された内容がまとめられています。イラク戦争に参加した元アメリカ海兵隊員、太平洋戦争時、南洋のトラック島で多くの仲間を餓死で失った元軍人、自身が戦場出稼ぎ労働者となって、イラクに潜入したジャーナリストなど、どの話からも緊迫した現地の様子が伝わります。
そして、戦争は現地だけで起きているのではなく、イラクでは、劣化ウラン弾の影響で生まれた時から重い病気や障がいをもって生まれてくる子どもがたくさんいること、イラク戦争から帰還した兵士は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)で苦しんでいる人が多く、帰国後の自衛隊員の中からも自殺者が出ていることなど、尊い命が奪われ続け、負の連鎖が続いている現状が書かれています。読み進めていく中で、2003年から始まり今も混乱した状況が続いているイラクのことを、テレビの向こう側の出来事として捉えてしまっていた自分に改めて気付かされました。集団的自衛権についても詳しく説明されていて、決して遠くの国で起きていることではないという危機を感じるとともに、このままではいけないという思いが溢れました。戦後70年、たくさんの眠れぬ夜を過ごす方々がいらっしゃることに思いを馳せ続け、武力に対して武力で解決しようとしていることを改めて考え直さなければならないと思いました。
本の中で語られている方の言葉にもありましたが、自分にできることは、知ること、そして「自分だったら」と考えること。そのことが、政治や法律の問題を考えることにつながり、それが生きづらさや自分のまわりの生きづらさを抱えた人のことを考えることにつながっていくと思います。

地域の中でふつうに暮らしたい 〜何が「障がい」で、だれが「障がい者」か?


今日は、イイヅカコミュニティーセンターで行われたNPO法人 人権ネットいいづか啓発事業~障がい者問題を考える〜に参加しました。NPO法人ちくほう共学舎「虫の家」事務局長の髙石 伸人さんが、『地域の中でふつうに暮らしたい 〜何が「障がい」で、だれが「障がい者」か?』というテーマで講演されました。
はじめに、地域の中でふつうに暮らすとは健常者の社会で生きるということであり、これは障がいを持っている方にとってハードルが高いことなのだと話されました。また、障がい=なおすべき対象、マイナス、不幸。ずっとそう見られてきた人たちはどう感じてきたのだろうか、分からないからこそ心の奥底を想像しなければならないということや、近代化を進める中で、人に社会の役に立つことを求め、精神障がい者やハンセン病者を隔離し、人生を奪った責任が私たちにあるということについて話されました。
話の中で、「一つだけ障がいを引き取ってくださいと言われたら、あなたは知的・身体・聴覚・視覚・精神のうちどの障がいを引き取りますか」と問われ各々で考えました。その答えには、それぞれの障がい感が反映されている、その障がい感はどうなのか、自分は障がいの最重度から最健常のどの位置にいるのかを問われました。からだの条件はみんな違う、決められた枠の中に入ったら「障がい者」と呼ばれるだけであり、自分との違いが大きい人を見て「障がい者」と呼んでいるのだと指摘されました。
他にも自分の価値の押しつけや、合理的配慮などいろいろな話をされました。その中で特に印象に残ったのは、すべての「いのち」は、とても小さな確率で生まれてきてくれたのであって、それだけで奇跡。生まれてきたいのちに過不足はなく100%なのだという話でした。障がいを持っている持っていない、何かが出来る出来ないではなく、その人のありのままを認め、その人がありのままに生きていくことが大事なのだと感じました。

第2部記念講演「生きているだけですごいんだ~居場所のちから~」

嘉麻市社協設立10周年記念式典第2部では、フリースペースたまりば理事長 西野博之さんに記念講演をしていただきました。
西野さんは、1986年より不登校児童、生徒や高校中退した若者の居場所づくりに関わられています。また、1991年に川崎市高津区にフリースペースたまりばを開設され、不登校児童、生徒やひきこもり傾向にある若者たち、さまざまな障がいをもつ人たちと共に地域で育ちあう活動をされています。
「生きているだけですごいんだ~居場所のちから~」をテーマに、30年にわたる活動の中で感じられたことをお話しいただきました。
まず、大人が感じている不安から子どもや若者が生きづらさを感じていることや失敗から学ぶことがたくさんあるのに、大人が先回りすることで失敗させる経験を奪っていることなど、子どもや若者を取り巻く環境について鋭く指摘されました。
また、子どもが「大丈夫」と思えるように安心の種をまくことが大切であり、不登校やひきこもりが悪いというネガティブな発想から脱却し、子どもたちが「ひきこもっていた時間は意味があった」と思えるように見守り、受け入れることを、一番苦しい思いを抱えているのは誰なのかを考え、「善意」の押しつけにならないように寄り添う支援が必要だとも話されました。
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参加された方からは、「これからの地域での活動を考えるきっかけになった」「ひきこもりや不登校の子どもたちに関する考え方が変わった」という感想がありました。
この講演で、西野さんから貴重なお話を伺い、不登校やひきこもりに関して、地域のみなさんのあたたかい目線が求められていること、子どもから大人まで、だれもが集まれる居場所が地域には必要であること、助けてや困ったが言えない方たちに出会うことや居場所を作ることの大切さを学ぶことができました。
今年度は、かまひきこもり相談支援センターができ、少しずつ相談件数も増えてきています。
これからも地域のみなさんと一緒にだれもが安心して暮らせる嘉麻市を考えていきたいと感じました。