南阿蘇支援竹田ベースキャンプ55日目

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本日の南阿蘇村災害ボランティアセンターは、定例の休止日でした。

南阿蘇村は、昨夜の豪雨で村内各所で土砂崩れによる通行止めが発生しており、震災に加えて水害も心配される状況です。

さて、本会職員は、日向市消防職員協議会の3人に同行し活動しました。倉庫の屋根にブルーシートをかけて欲しいということで、現場に到着すると、まずは、作業の完成イメージを全員で確認し、そのための行程を打ち合わせて取りかかります。作業中も声を掛け合って安全を確保しながら、手際よく作業を進めます。

日頃から危険と隣り合わせの現場で過ごされている方々から、大変貴重な学びを頂きました。他人の安全確保のためには、自分が安全に作業をすることが必要であり、十分な準備と心配りが欠かせないことなどは、私たちの普段の仕事にも通じることだと感じました。

私は、割れた瓦の撤去やロープ張りなどの後方作業を行い、2時間半で全てを終えました。後片付けをしていると、隣家の方から「昨日の雨で田んぼに山から流木が入り込み取り除けないか」という相談を受け現地を見に行きました。

田植えを終えたばかりで、綺麗に整列している稲苗を覆うように、土砂や大小様々な木々が流れ込んでいて、明日以降、天候を見ながら活動することにしました。

午後からも消防の人たちに同行して、屋根のブルーシート張りのお手伝いをしながら、気配りや目配りの仕方などを経験させてもらいました。作業を終えてセンターに戻ると、施設の駐車場に土砂が流れ込んでいるという電話が入っており、早速、現地確認に行くことにしました。近くの川が増水し、そこから押し流された土砂が20センチほど堆積しており、人手がいることから明日以降の活動になることを告げると、「今夜の雨でさらに流れ込むのでは」と心配されていたので、土嚢を取りに帰り応急処置を行いました。

明日は、嘉麻市からボランティアバスを予定していましたが、雨予報のために残念ながら中止となりました。また、機会がありましたら、ぜひご尽力ください。

南阿蘇支援竹田ベースキャンプ54日目

6月20日も朝から激しい雨が降り、南阿蘇村でも避難指示や避難勧告が発令されました。避難所となっている久木野保健福祉センターにも、土砂災害等を心配し、避難されてきた方もおられました。                       連日の大雨により、今日もボランティアの受け入れは中止されたため、センター内での活動が中心となりました。担当したのは、ニーズ票に記入された内容が、ボランティアや他団体(よみがえりなど)での活動で完了(解決)したのかどうかを照合(ニーズ票と出力したPCデータとを)し、完了であれば住宅地図にニーズ番号を落とし込んでいくというものでした。これまで手が付けられていなかった作業なので、一日では終わることができませんでした。ただ、これまでニーズ班を担当したスタッフの方が苦労して地区ごとの住宅地図を作っていただいていたので、作業はスムーズに行うことができました。                     午後からは、日向市消防隊員の方たちが活動で使う土嚢づくりを(50個程度)手伝い、終了後は、午前中の作業を引き続いて行いました。

南阿蘇村の週間天気予報は、雨マークが続いているため、日曜日までボランティアの受け入れは行わないことになりました。

 

南阿蘇支援竹田ベースキャンプ53日目

6月19日未明からの豪雨は、袴野、乙ヶ瀬、沢津野、黒川、立野などに避難勧告が発令されるほどの激しいものでした。   今日は終日の雨が予想されていたため、ボランティアの受け入れは、白水体育館であった南阿蘇村復興イベントの駐車場整備の7人だけでした。イベントには、西川きよし、坂田利夫、東野浩二さんなどが出演したそうです。             今日、私はニーズ班を担当しました。午前中は、昨日6月5日にローラー調査をさせていただい方のニーズ処理がされていないことがわかり、ホテルで避難生活をされ  その方を訪ねました。ニーズは、倒壊した牛舎に一部が埋まった草刈り機を取り出してほしいというものでした。結局甥っ子さんがトラクターを使って取り出してくれたそうで、草刈り機もプラグを交換したらうごいて、6月17日は草刈りをしたそうです。すぐ対応出来なかったことを謝罪しました。午後からは、ローラー調査で面談できた方の記録を見直し事後処理ができていないものや、連絡待ちのもの、完了となったのかどうかの確認作業をしました。

明日もセンターは雨のためボランティアの受け入れは中止ですので、上記の確認作業をします。

6月22日は今のところ曇りの予報となっています。

南阿蘇支援竹田ベースキャンプ52日目

6月18日、今日の南阿蘇村は午前中を中心にとても良い天気となりました。
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災害ボランティアセンターには、80名のボランティアさん(うち竹田ベースキャンプからは61名)が参加され、主に屋外でのがれきの撤去やブロック塀の解体、処分など18件の活動を行いました。
本会職員は主に資材班で、ボランティアさんへ必要な資機材を渡す役割を担いました。午後からは、ブロック塀の解体に必要なハンマーなどが足りない状況になり、沢津野地区の2件の活動場所に伺い、進捗状況を確認した上で、調整を行いました。
沢津野地区には、先日調査で困りごとを伺って回りました。そのときに訪問した方と偶然出会ったため、話を聞くと、すでにボランティアさんが来られて、片付いたことを大変喜ばれていました。別れ際には、また何か困った時はお願いするねと話されていました。
今日の活動の18件のうち、13件は完了し、5件は継続して活動することとなりました。
しかし、午後から時間が経つにつれて、雲が増え、夕方には少し雨が降りはじめました。予報でも雨となっていることから、明日の活動は中止となっています。

南阿蘇支援竹田ベースキャンプ51日目

6月17日、本会職員は、直方市社協、竹田市社協、豊後大野市社協、日向市消防職員の方々と1班2名ずつ4班に分かれて、黒川地区のニーズ調査に全世帯を回りました。

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黒川地区は、東海大学農学部のキャンパスや学生寮、アパートがたくさんあり、学生の方々が多く生活されていた地区です。しかし、発災により甚大な被害を受け、ほとんどの方が避難されている状況であるため、私たちの班が会って話をきくことができたのは、2名でした。お一人の方は、学生さん向けのアパートを経営されていたけれど、解体する予定であること、自宅の家財などを処分するための分別が厳しく、なかなか片付けが進まないと話をされていました。片付けを手伝うことができることを伝え、調整することとしました。
午後6時からは南阿蘇村復興支援団体情報共有会議の準備会が開催されました。行政や区長会、民生委員児童委員協議会など地元の関係機関や外部から支援に入っているNPO団体など20近くの団体が出席されました。がれきの撤去などの活動から生活支援に移行する時期に来ており、今後外部団体の活動は徐々に縮小し、地元の機関、団体の活動が主になってくることから、そこを意識した支援が必要であること。そのためにも今、関わっている機関や地元の団体が、情報や課題を共有していくことが大切であることなどの話があり、参加団体の活動状況等の報告がありました。
また、課題については、復興のためには農業や観光業への支援が必要であること。また黒川地区の学生アパートではまだ必要なものを家屋から取り出すことができておらず、取り出したとしても、保管する場所がないこと。梅雨に入り、集中豪雨が発生する危険性が高まるなかで、これ以上被害者を増やさないためにも、在宅の被災者の状況把握が必要ではないかなどたくさんの意見が出されました。
そして最後にはこの会議を定期的に行っていくことが確認されました。
明日は天気も良く、集積所が開いていることから、屋外の活動も行われる予定です。

南阿蘇支援竹田ベースキャンプ50日目

6月16日、今日の南阿蘇は雨天のためボランティアさんの受け入れは中止となり、本会職員は5件のニーズ調査を行いました。
午後から伺った黒川地区には、倒壊した家屋や土砂が道を塞ぎ通行止めとなっている道路が多くあり、地区によって被害の違いを実感しました。
また、新たに相談を受けたお宅は、震災後の応急危険度判定で、危険と判定されたそうですが、日中はお宅で過ごしておられ、片付けを手伝ってほしいとの相談でした。週末に1級建築士さんが、ボランティアセンターに来られるため、診ていただいてから判断することになりました。ボランティアさんで対応できない場合は、きちんと専門の団体につなぐことを伝えると、とても安心されました。
日々行っている相談を聞く姿勢や対応のについて、改めて振り返る事ができました。
明日はゴミ集積所が休みのため、ボランティアさんの活動は室内ニーズの1件のみとなり、本会職員はローラー班で活動を予定しています。
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南阿蘇支援竹田ベースキャンプ49日目

6月15日、今日の南阿蘇は天候にも恵まれ、爽やかな風が吹いていました。56名のボランティアさん(竹田ベースキャンプからは37名)が、12件のお宅や施設で活動され、そのほとんどが瓦礫の撤去や運搬などの力仕事でした。
午後からは、河陽地区の個人宅に行かれるボランティアさんに同行しました。
河陽地区には、トロッコ列車で有名な南阿蘇鉄道高森線が通っており、阿蘇下田城温泉駅がありますが、地震後から不通となり復旧のめども立っておらず、電車を利用されていた住民のみなさんは、1日も早い復旧を願っておられます。電車が通らなくなった線路内の草は伸び、地震発生から2カ月という時間の経過を感じました。
お伺いしたTさんは、82歳でお一人暮らしでしたが、現在は避難所で生活しておられます。体調を崩し入院していたため、今日、初めてボランティアさんに手伝ってもらったそうです。どこから片づけたら良いのかわからないとおっしゃるTさんに聞きながら、タンス等の大きな家具を元の位置に戻し床に散らばった本を片づけたり、庭のブロックの搬出作業などを行いました。
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明日の天気予報は雨で、センターはお休みとなりますが、本会職員2名はニーズ調査班で活動する予定です。

南阿蘇支援竹田ベースキャンプ48日目

6月14日、今日の南阿蘇村災害ボランティアセンターは、集積所がお休みのため、運搬以外の困り事のお手伝いをしました。
本会の職員は、竹田市社協と豊後大野市社協の方とグループで、沢津野地区、長野地区、乙ヶ瀬地区のお宅を一軒ずつ訪問し、お話を伺いました。
家が全壊したFさんは、避難所で生活されていますが、牛の世話をするためにお昼だけ自宅に帰ってこられているそうです。家は解体され、納屋で過ごされていました。
本当に大変だったよーと本震のことを話してくれました。寝ていたら大きな音とともに、天井が落ちてきたそうですが、ベットとダンスでたまたま隙間ができ、ケガがありませんでした。真っ暗の中、懐中電灯のかすかな光と助けに来てくれた方の声を頼りに家の外に這い出しだそうで、九死に一生を得たき、これからも頑張らなねと言われていました。
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南阿蘇村災害ボランティアセンターに寄せられる困り事の内容が少しずつ変わってきています。
これからは、ガレキの片付け等が終わられた方、避難所から戻られた方の困りごとを教えてもらうことが大切になってくると感じました。

南阿蘇村支援竹田ベースキャンプ47日目

6月13日、南阿蘇村は朝のうちは雨がしとしとと降り続いていましたが、予報では次第に天気が回復するとのことだったため、センターを開設し、たくさんのボランティアさんが来られました。
嘉麻市社協職員2名は、ボランティアの受け付け、必要資器材の準備などを担当しました。
その後、資器材を積んで、ボランティアさんが活動されているお宅を訪問しました。
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その中でお会いしたMさんは、本震のあと、外でたき火をして夜が明けるのを待っていたこと、今も断水が続いていて全自動の洗濯機では洗濯もできないこと、周囲の家も被害が大きく、みんな避難所で生活していて寂しさを感じること、日中一人で片づけをしているけれどなかなか進まないことに苛立ちや焦り、不安を感じて、気分が落ち込んでいたこと、ボランティアさんが来てくれて話を聞いてくれることがとてもうれしいことなどを話してくださいました。
また、雨がまとまって降った時に土砂崩れが起きるのではないかという不安を抱えながら生活されていることなども伺いました。
Yさんはボランティアの方々の協力によって、ある程度片付けることはできたことを喜びつつも、これからの生活のことを考えると不安でたまらないと涙を流しながら話していただきました。それに対してかける言葉も見つからず、ただ話を聞くことしかできませんでした。日常生活を取り戻していく支援を進めていくためには、まずMさんやYさんのように、抱えている不安や悩みをしっかりと受けとめることが必要であると強く感じました。

南阿蘇村支援竹田ベースキャンプ46日目

6月12日、今日は、雨のため、立野サテライトの活動は中止、南阿蘇村災害ボランティアセンターは屋内活動一件のみでした。
なので、午前中は、車輌整備やニーズ票の整理、パソコン入力などを行いました。また、今日は、避難所となっている本田技研工業体育館で新所地区サロンが2ヶ月ぶりに開催されたので、南阿蘇村社協の方と一緒に伺いました。
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震災以降、避難所やアパート、親戚の家などみなさんバラバラに暮らしておられるため、久しぶりに会われたことをとても喜んでおられました。
新所地区は、地震による土砂災害の被害もあったそうで、土砂が家の中に入ったYさんは、2時間もの間、胸まで土砂に埋まったまま助けを待ったそうです。真っ暗な中、気をしっかり持って寒さに耐えたこと、阿蘇大橋が落ちた音が凄かったことなどを伺いました。家族や近所の方のことを思い出しながら、生きる希望を諦めなかった姿勢に心を打たれました。
午後からは、その新所地区のニーズ調査を行い、ニーズ票を作成しました。住まれていない家が多く、雨音が聞こえるほどの静けさがありました。
明日は、天気が回復していくことが予測されるため、センターを開設します。